にじみの理由の一つに墨がうすいこともあります。
しっかり墨がすれていないときりっとした線がかけません。
しっかり墨をすって下さい。
墨汁を使うとににじみにくくなりませんから便利です。
でも墨をすることでわかる墨の濃さや手ごたえの感覚を養うことができません。
墨をすっている時間も大事な書の時間です。
墨によって硯によって表情が変わることを感じるチャンスを逃してしまいますから、
安易に墨汁を使わずにどうぞゆっくり濃くなるまですってください。
墨汁もいいものがたくさん販売されていますから、
時と場合によっては使ってみます。
大きな作品を作るときには時間を惜しんで使うこともありますね。
現代人は便利な墨汁がありますが、
昔の人は全て墨を硯ですってかいたわけです。
にじみもかすれもそうして作られたものです。
にじみと向き合いながら、
これでもか、これでもかと
すってみるのも大事な時間ではないかと思います。